からっぽな街
寝袋を畳んだあと、歯ブラシをしに行った。
「あれ?リッツは?」
「リッツは、先に行ってるって行ってたよ。」
「ゆんが、ずーっと、寝てるからだよね?」
ニタニタと、私の手を繋ぎながら、ちゃちゃが、言った。にこにこ笑うほっぺを、ぷにんと、つついた。
「あ!リッツ!」
「リッツー!やっとゆんが、起きたよー!」
「こりゃ!おはよー!」
外の水道の側の大きな石に座って、私たちを待ってくれていた。
「ね、ゆん、今日も、苺見にいこう?」
待ってましたとばかりに、リッツが、ウキウキとしながら言った。
「あー!そうだね。それ、いいね。」
「やったー!苺見たい!」
今日も首に、りラックマのタオルをかけたニケ。
「あるかな?あるかな?」
ウキウキとした様子のちゃちゃ。
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