からっぽな街
「吉川さん、これ。持って帰りな。」
「わあ。シュークリームじゃないですか。私、お店のシュークリーム大好きなんですよ。こんなにいっぱい!いいんですか?」
「いいのいいの。がんばってもらっちゃったし。お客さんに出せない、形が悪いやつだだけど、味は同じだから。」
「うふふ。わあ。嬉しいです。ありがとうございます。」
店長は、紙袋にいっぱい、お店のシュークリームを持たせてくれた。紙袋の重みを幸福の重みと感じながら、あぁ。頑張って良かった。と、食べるのを楽しみにしながら、帰路につく。
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