からっぽな街
「ユウ!だいじょうぶなの?」
慌てて、湯から顔を出し、手で顔を拭う。
「ユウ?だいじょうぶ?今、寝てたよ。」
「わー。びっくりした。」
「疲れてるんだよ。早く出なよ。珈琲、入れておくから、休憩しようよ。」
「うん。」
もう一度、湯の中に首まで浸かって、心の中で、十秒数えて、お風呂を上がった。指の皮が、すっかり皺だらけになっていることに気がつく。どのくらい眠っていたのだろう。
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