からっぽな街
おそらく私は、隔離されている。空っぽの街並みを歩きながら、1人で存在していることの寂しさよりも、昔はここに、人が居たのだろうというという、世界への疑いと軽蔑の考えを膨らませる。人も居らず、静寂の敷き詰められた、オリエンタルな空気を纏ったイスタンブールに似たこの街は、私1人が生きていくには、違和感がありすぎる。あまりにも大きすぎるのだ。
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