からっぽな街
ショーケースの扉を閉め、ため息をつきながら、立ち上がる。
会計に立ち上がった客を見つけ、合わせてレジに歩く。会計をしながら、カウンターでシュー皮に、カスタードを詰めながら、私を待っている店長に目をやる。
つやつやとした頬が、やっぱり、気持ち悪い。
お釣りとレシートを渡し、「ありがとうございました。」とお辞儀をすると、テーブルクリーンに、取り掛かった。

< 63 / 286 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop