からっぽな街
五階の屋上にあぐらをかき、目を閉じ、顎を上げて風に、耳を澄ます。ゆっくりと、目を細めて開きながら、街を眺める。街と空が、大きすぎる。
私の存在なんて、この世界の中、地球の中、宇宙の中に、針でつんと射したみたいな、ほんの点程度の大きさに過ぎない。
私の存在なんて、この世界の中、地球の中、宇宙の中に、針でつんと射したみたいな、ほんの点程度の大きさに過ぎない。