からっぽな街
飲み会は、終電前に、無事に楽しく終わった。心にしこりはあったものの、山中の絶妙な話術で、最後まで笑っていられることが出来た。
地元の駅から、テツヤと並んで家に帰る道のりが、憂鬱で仕方がなかった。
深夜0時を過ぎて、人気の無い住宅街を、二人並んで歩いて帰る。しんとした住宅街には、二人分の足音だけが、乾いて響いていた。
「俺が電話で席外してたとき、山中さんと何しゃべってたの?」
「別に。特にないよ。適当にだよ。」
「そう。ならいいけど。なんかさ、ユウが浮かない顔してたから、なんかあったのかと思ってさ。」
「そうだった?別に、普通にしゃべってただけだけどなあ。」
「いやいや。なら、いいんだよ。」
家やマンションの窓からは、点々と明かりが零れている。みんな、まだ、眠らないのだな。足音だけが、響いている。
地元の駅から、テツヤと並んで家に帰る道のりが、憂鬱で仕方がなかった。
深夜0時を過ぎて、人気の無い住宅街を、二人並んで歩いて帰る。しんとした住宅街には、二人分の足音だけが、乾いて響いていた。
「俺が電話で席外してたとき、山中さんと何しゃべってたの?」
「別に。特にないよ。適当にだよ。」
「そう。ならいいけど。なんかさ、ユウが浮かない顔してたから、なんかあったのかと思ってさ。」
「そうだった?別に、普通にしゃべってただけだけどなあ。」
「いやいや。なら、いいんだよ。」
家やマンションの窓からは、点々と明かりが零れている。みんな、まだ、眠らないのだな。足音だけが、響いている。