からっぽな街
「やっぱり違う?」
「うん。私、今年の春休みに、似たような子ども達と一緒キャンプしようってやつに参加したんだけど、こんな感じじゃなかったよ。もう少し、落ち着いてたっていうか。」
「え。そうなの。」
「うん。なんかね、雰囲気が違う。」
「えー。そうなの。大丈夫かなあ。」
「ふふっ。テツヤ君のこと?だいじょぶだって。実際、子ども達を目の前にしたら、そんなこと気にしてる暇なんてないんだから。テツヤ離れ出切るチャンスかもよ。」
「もー。ハナ!そういうこと言わないでよね。」
「うふふ。ごめんごめん。あ。ここだ、じゃ、あとでね。」
「うん。またね。」
大人たちが、一班六人に分けられ、給食の班のようなテーブルを囲む席に座らされた。 
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