Magical☆Player
花が持ってきた紅茶を片手に、乙坂は資料をぱらぱらとめくり始めた。



いやいや、ちゃんと見てよ。



私の思いとは裏腹に、結局最後までぱらぱらっと適当にめくり、その厚い冊子を机に置いた。



「これはご苦労だったな。」

「いえ、それで、2週間後までに5校全部の予算を集めたいので、それまでに・・・」

「で、これがお返しだ」


私の言葉を遮って、乙坂は同じような冊子を手渡してきた。


表紙には


『緑風学院 合同学園祭予算』


の印字。


思いもしない“お返し”に私は言葉が継げない。


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