Magical☆Player
今日は試験前最後の練習。
本番指揮をやることになっている指揮者の先生に来てもらい、合奏をやることになっている。


今日の予定を高二から話し、合奏だと知った部員は合奏の隊形にいすや譜面台を並べ始めた。



いす、譜面台、楽器、楽譜。
オケの準備は練習といえども大がかりだ。



10分ぐらい経った。



全員が着席したのを確認すると、私は楽器を持って立ち上がり、中央に座るオーボエの高二に目で合図する。



それに部員が気がつき、なんとなくざわついていた空気が一気に静まる。




A~♪(ラ)





チューニング。



オーケストラの音程を合わせるため、リード楽器で、音程が一定である
オーボエのAに合わせる方法。


オーボエの首席とコンマス(コンミス)が最初に音合わせをする。





オーボエと完全に音が合うと、少し微笑み、オーボエの音を止めた。



そして新たにオーボエがAを吹き直し、管楽器のチューニング。



音がやむと、今度は私がAを出し、弦楽器がチューニングをする。





オーケストラの朝礼。




音楽室の雰囲気は、チューニング前と後では違う場所みたいだ。


チューニングをすると、身が引き締まる。
私は指揮者の先生にお願いします、と会釈した。


< 71 / 94 >

この作品をシェア

pagetop