ラブメモリー〜その後〜
One

分からない




いきなりね、「好きな人できた」と言われても体は脳についていかない。


かける言葉はいくらでもあるはずなのに、あたしはそれを拒んでる。




小学生から仲良しな君。


最初は“男友達”からで、いつから“スキナヒト”に変わったのだろう。




あなたは初恋の人で、今まで知らなかった世界を教えてくれた人だった。


「彼が幸せなら…」なんて言えないよ、言いたくない。

あたしってこんなに汚い人だったんだ…




「仲いいお前には言いたくてさ」


可愛らしい笑顔を見せながらそう言った。


いつも“仲いい”って言われて嬉しかった…けれど今は一番聞きたくない言葉だった。



―――だってそれはもう、あたしが恋愛対象として見られていないってことなんだから…




< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop