ラブメモリー〜その後〜


多分向こうであなたは呆れているだろうな。






逃げたあたしは臆病者だ。


“努力は必ず報われる”そんなのウソなんだよ…

報われない恋なんていくつでもあるし、まさにあたしがそうだ。




これが“失恋”だなんて、あまりにも早すぎて胸が痛いよ…






あたしは近くの誰もいない教室に入った。


聞こえるのはグラウンドで部活動をしている外部の人たちの声と、あたしの早すぎる鼓動に乱れた呼吸だけだった。




それがあまりにも淡白で…けれど一人になりたかったんだ。

今は思い切り泣きたい…


誰もいないんだから、少しくらい弱さを吐いたっていいよね?




そう思うと同時に、あたしの視線は霧に包まれたみたいにぼやけた。


溢れるのは弱さ、苦しさ、悲しさ、恋しさが入った涙…





止まるすべは知らない。

知っていたとしても今はただただ泣いていたかった。



泣いてあたしに振り向いてくれるわけないのにおかしいよね?






でもね、それくらい好きだったんだよ…


苦しいこともあったけどあなたといる空間が幸せで溢れていたのに…

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