秘密基地
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「おい、何だコレ……」
親父との思い出の小さな丘の上に佇む、6畳くらいの小さな物置。
いつも通り丘に登り、
いつも通りドアを開け、
いつも通りずかずかと入ると、
いつも通りじゃない部屋だった。
家は母さんがいてあんまり遊べないし、妹もうるさいし、休めない。
家で勉強だってするのも嫌だ。
だから自分の部屋にはあんまり物はない。
代わりに、この基地に物は置いてる。
でも棚を買う金はもったいない。だから、積んでおいてるはずなのに……
「なんで教科書も本も全部崩れてんだ?」