秘密基地



何だかんだ言ってても、本がまた積まれていくわけでもないし。
しょうがないから、一冊ずつ本や教科書を拾いあげて、また隅に積んでく。

すると本がいきなり動いた。


「うわっ!!」


びっくりして、ちょっと後ろに数歩歩く。
条件反射ってヤツ。

でも、後ろに歩きながら見てしまった。
本の間から、腕らしきものが。

しかも、いつも見てる筋肉ムキムキな男のじゃない、白く細い指。

……死体?
生きてるにはあんまりにも白くて、嫌な予感が胸を過ぎる。

いや、あの色なら、死んでる方が確率は高いと思う。



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