(コラボ)沈黙するケイタイ~交点の烈~
思い切り、イヤだったけれど、アユタの目が“行け”と言うので、従った。

素直な態度に、ミコが顔を緩ませて、

「学習能力が、ないんだな」

“な”のあたりで、アユタが思い切り、ミコの頭を蹴り飛ばした。

ミコは、床に転がって呻いている。

あたしは、ちらと壁をうかがって、一面に張り付けてある赤い布を、はぎ取った。

ベリルの、写真がバラバラはがれおちるのは、ちょっと悪い気がしたけれど。

アユタに布を持たせ、もがく、ミコを包んでしばると、今度こそ、そこを出た。




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