先生なんて言わせない
勉強をしようとした初っ端にあんなことがあって、あたしは勉強に集中できずにいた。
何をしていても、あの時の鷹井くんと佐野先生の顔が頭に浮かぶ。
鷹井くんとは少し気まずくなって、勉強会はあれ一日で終わってしまった。
こんな状態では、ひとりで勉強できるはずもなく。
そんな中で始まったテスト週間。
結果なんて見なくてもわかる。
70点以上とれるわけがない。
きっと、ボロボロだ。
先生は一体どんな罰をあたしに与える気なんだろう。
不安の入り交じったテスト週間が終わり、夏休みはすぐそこだった。