先生なんて言わせない

「いいか。忘れそうになったらコレ見て思い出せよ」


急に腕を引っ張られ、体を起こされたと思ったら、胸もとにキスされた。



すぐに唇は離され、あたしはなんだろうと思ってソコを見ると、胸に赤い華が咲いていた。


みるみると耳まで真っ赤に染まっていくのがわかる。



「なっ…、何するのよ!? 佐野先生のバカ!!」



金縛りが解けたように自由に動くようになった体で、

あたしは先生を押しのけ、捨て台詞を吐きながら教官室から飛び出した。




< 144 / 354 >

この作品をシェア

pagetop