先生なんて言わせない
佐野先生との約束は二日目だけなんだ。
初日は生徒達だけだから、わざわざ見回りをするほどのことではないらしい。
せっかくの文化祭が楽しめずに終わるかと思っていたから、すごくうれしい!
どこを回ろうかと、パンフレットを見ていると、何やら変な文字が飛び込んできた。
それは【教師DEホスト】。
「教師DEホスト~?」
思わず大きな声に出してしまい、すぐにハッとして口を手で押さえた。
ふと視線を感じて横を見ると、あゆみちゃんがキラキラ輝いた瞳をこっちに向けていた。
「そうそう、そこ行きたかったんだぁ!」
「何なの? 教師DEホストって。まさか……」
れみちゃんがあたしの気持ちを代弁してくれた。
すっごく気になる!
「そのまさかだよ! うちの学校は教師も初日だけ出し物をするんだ。
で、今年は男性教師によるホストクラブもどき!」