先生なんて言わせない

佐野先生との約束は二日目だけなんだ。


初日は生徒達だけだから、わざわざ見回りをするほどのことではないらしい。



せっかくの文化祭が楽しめずに終わるかと思っていたから、すごくうれしい!



どこを回ろうかと、パンフレットを見ていると、何やら変な文字が飛び込んできた。


それは【教師DEホスト】。



「教師DEホスト~?」


思わず大きな声に出してしまい、すぐにハッとして口を手で押さえた。



ふと視線を感じて横を見ると、あゆみちゃんがキラキラ輝いた瞳をこっちに向けていた。



「そうそう、そこ行きたかったんだぁ!」


「何なの? 教師DEホストって。まさか……」


れみちゃんがあたしの気持ちを代弁してくれた。



すっごく気になる!



「そのまさかだよ! うちの学校は教師も初日だけ出し物をするんだ。

で、今年は男性教師によるホストクラブもどき!」

< 155 / 354 >

この作品をシェア

pagetop