先生なんて言わせない

「何で初日だけなの?」


明日もすればいいのに。



「さぁ? 一般公開の日は忙しいんじゃない? 一般のお客さんとのトラブルとかあるかもだし。

後、保護者には教師まで楽しんじゃってる姿は見せられないとか?」



「なるほど~」


たしかに、明日は見回りがあるわけだし、そんな理由かもしれない。



「それより、さっそく行こうよ! ホストに!」


「そんなにあわてなくてもホストは逃げないわよ」


あゆみちゃんのあわてた姿に、れみちゃんが苦笑いした。



「え~!でも、佐野先生とか安藤先生とか若くてカッコイイ先生は競争率高いかもしれないじゃん。だから、早く早く~!」



急ぐあゆみちゃんの言葉を聞いて、ドキッとした。


そうか。


教師の出し物ってことは佐野先生や安藤先生もいるんだ。



キスマークのことがあってから、また避けていた。

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