先生なんて言わせない

ここには他にも女の子がいるのに、どうしてふたりであたしをはさむわけ!?


ふたりにされたキスが頭に思い浮かび、恥ずかしい。



「で、何飲む?」


安藤先生に聞かれて、

あたしと向かいに座るあゆみちゃん、れみちゃんの三人でメニューを見た。



メニューには、「プッシーフット」「スターダスト」「ミルクセーキ」など、

あまり聞き覚えのない名前が並んでいた。



「ねぇ、もしかしてお酒置いてるの?」


なんだかカクテルっぽい名前にあゆみちゃんが反応した。



「違うわよ。これは全部ノンアルコールカクテルの名前よ」


佐野先生より早く、物知りな、れみちゃんが答えた。



「へえ、オシャレだね。じゃあ、あたしはミルクセーキ!」


「私はスターダストで。千沙は?」



どれがどんな味のカクテルかわからなくて、決められない。

< 159 / 354 >

この作品をシェア

pagetop