先生なんて言わせない
言葉につまって、冷静になれと心のなかで自分に言い聞かせた。
「…たった、2、3日に一度です」
「2、3日に一度なら十分だろ。大人しく佐野先生に守られとけ」
五十嵐先生が呆れたように言った。
「でも!」
「もちろん高村を守ってくれる彼氏ができるまでのことだから。それまでは先生に甘えとけ」
さらに言い返そうとしたあたしを、五十嵐先生は防いだ。
結局、これから毎朝、佐野先生と登校するハメになってしまった。