先生なんて言わせない
こうなったら、あたしの最終兵器。
先生から逃げた時のように、鷹井くんのアソコをけろうと、右足に力をこめた。
――その時、
「何をしている?」
声が聞こえた。
「おまえらなぁ…、宿泊研修中にこんなトコでサカるなよな」
呆れた声が近づいてきて、あたしはホッとした。
この声、なんだか落ち着く。
そのせいか、ポロポロと涙がこぼれはじめ、視界がかすんだ。
それでも、近づいてきてる人が立ち止まり息をのむ気配は感じた。
「おまえ、もしかして無理やり…!?」
どちらに言ったのかわからない。
その後、どうなったのかもわからない。
目の前が真っ暗になった。