結婚しようよ!
すっかりお互いのアイスコーヒーは冷たさが無くなってしまって、飲み物を頼み直した。



今度は素直に彼の言う事を聞けそうな気がする。



「座ったけれど、お見合いの続きをするつもりはありませんよ?」



私の答えはさっきと変わらないままだった。



ヒカルの言いたい事を聞いたら帰るつもりでいる。


けれどヒカルは黙ったまま口を開かない。

話そうかと顔を上げ、私と目が合うと視線を外し黙るの繰り返しをしてる。



ハッキリしない事が嫌いな私は、いつもなら苛立ってる所だろう。


でも今はもう少しこのままでも良いと思ってしまった。



だって、私と目が合う度にヒカルの慌てようと、耳を赤くしてる所が可愛くて仕方が無かったからだ。



「ふふふっ…」



つい笑ってしまって、慌てて口を押さえた。


ヒカルの方を見たら、やっぱり私を睨み付けてる。

「何で笑うんだよ…」


また怒られるかも知れないけど、言わずにはいられない気持ちだった。


「だって、さっきから挙動不審みたいにもじもじしてるから。」


その言葉を聞いて、余計に赤くなったヒカルにまた笑った。
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