結婚しようよ!
「ごめんなさい。でも、あれだけ上から目線な態度の貴方からは想像がつかない行動だったから…」



口では謝ってても、目はまだ笑ってしまう。



「俺だって恥ずかしいんだよ!」



そう言って、二杯目のアイスコーヒーを一気に飲みだした。



少しヒカルとの距離が縮まったと思った。



「あのぅ、お見合いなら他に違う人としたらいいんじゃないですか?」



「それは嫌だ。」



「どうして?」



「また最初から始めるのが面倒だから。」



「昨日のお見合いだって乗る気じゃ無かったのに?」



「確かに昨日の見合いも乗る気なんて無かった。
昨日の朝突然言って来たんだからな。
まっ、いつもの事なんだけど…」



そう言えば、『今日も会うだけ…』って昨日言ってたな……



有名な会社だもんね。
“親が決めた人”と結婚して欲しいものだよね。



だったら嫌にもなるか…



少しだけ彼に同情してしまった。










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