金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜

☆side 栞



それから私は、学園の最寄り駅に着くまでずっと文庫を読んでいた。



降りるとき、またおばあさんにお礼を言われた。



そんなに何度も言わなくていいのに。


恥ずかしいよ。



顔を引きつらせながら、小さく会釈を返して電車を降りた。


ホームに降り立つと、周りは制服姿だらけ。


大勢の学生にもまれながら改札に向かっていると、

少し前方にひときわ目立つ後姿を見つけた。


< 10 / 432 >

この作品をシェア

pagetop