金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜

「そ、そんな、悪いからいいよ!」


私が遠慮すると、奈良坂君は憮然として答えた。


「もうすぐ暗くなるし、途中なんかあったらまずいだろ?
それに、さっき家に帰りが少し遅くなるってメールしちまったし」


「そ、そっか。
じゃあ……、えと、ありがと」


そこまで言われたら、断りきれない。


私は送ってもらうことにした。


少し遅れ気味に、奈良坂君の左に並んで歩き始めた。


でも、奈良坂君はそれっきり黙ってしまった。


なんか気まずい……


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