金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜
「まずは監督を決めたいと思います。
監督は映画全体の構想を練り、役者の演技指導も行う係です。
誰かやりたい人はいませんか?」
しかし、ジャンルを決める時はよくあがった手も、ピタリとあがらなくなってしまった。
みんな、うつむいたり、誰か手をあげないか周りを伺ったりしている。
すると、奈良坂君が言った。
「立候補がいないようなら、推薦でも構いません。
誰かいませんか?」
しかし、それでも手はあがらない。
そのうち、ざわざわと関係ないお喋りがあちこちで始まってしまった。