金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜

正直、そこまで気が回ってなかった。


そういう細かいとこに気がつくのは、こいつならでは、だな。


俺は隣を歩く明日香を見て答えた。


「借りた衣装を返すときに、大野に聞いておばさんの好きな菓子でも持ってけば?」


すると、明日香はニコッと微笑んだ。


「あ、それいいね!
じゃあ、その分は予算に入れとくね」


「ああ」



人前に立つのは苦手でも、こういう気配りはこいつにはかなわない。


俺が感心していると、また明日香が聞いてきた。


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