金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜
「そ、そろそろ行こっか?」
私が言うと、奈良坂君はハッとした様子を見せた。
「あ、ああ。明日香は何か借りなくていいのか?」
「うん、私はまた放課後来るから、今はいいの」
森さんに勝手にコンピュータいじったこと報告しなきゃね。
「そっか、じゃ行くか」
そう言う奈良坂君に頷いて、私達は図書室を出た。
よかった、いつもの奈良坂君に戻ったみたい。
私はほっとして奈良坂君と並んで、誰もいない廊下を歩いた。