金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜
ポンポンと綾音に背中を叩いてもらうと、少し落ち着きを取り戻せた。
私は綾音から離れ、奈良坂君の方を向いた。
「奈良坂君、今日は本当にごめんなさい。
一人でできるって言ったのに、とんでもないミスしちゃって。
それから、ありがとう。
無事に暗幕を借りられて、本当にほっとした。
奈良坂君のおかげだよ。
本当に本当にありがとう」
私は深く頭を下げた。
「いや……
まあ、暗幕は無事に手に入ったし。
じゃ、俺、帰るわ」
奈良坂君はそれだけ言うと、一人先に帰ってしまった。