金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜
混乱した私は、素直に疑問をぶつけてみた。
「あのさ、綾音って奈良坂君のこと、嫌いなの?」
綾音は即答した。
「ええ、だいっ嫌いよ」
「えっ、そうなの?」
すると、綾音は教えてくれた。
「私とあいつは中学の生徒会で一緒だったの。
奈良坂は生徒会長で、私は副会長。
当時も剣道の試合のためにずいぶん仕事を押し付けられたわ」
「そう、だったんだ……」
「あいつのせいで、私はさんざん働かされたの。
高校ではできるだけ近寄らないようにしてきたんだけど、同じクラスになるなんて、本当に最悪」