金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜

☆side 栞



私がトイレから戻ると、奈良坂君はむっつりと黙り込んでそっぽを向いていた。


さっき車の中で、高部先生が私をからかってから、ずっと機嫌が悪い。



「遅くなってすみません」


私は高部先生の方を向いて軽く頭を下げた。


「いや。
じゃ、行こうか」


高部先生は後部座席のドアを開けてくれた。


私は不機嫌そうな奈良坂君をちらっと見て、高部先生に言った。


「あの、私、電車で帰ります」


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