金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜

すると、助手席から奈良坂君が降りてきた。


えー、わざわざ降りなくてもいいのに。


身内を奈良坂君に会わせるって、なんか恥ずかしい……



しかし、私のそんな思いとは裏腹に、奈良坂君は母の前に堂々と立った。


「はじめまして。
栞さんと同じクラスの奈良坂大輔といいます。
栞さんと一緒に文化祭委員をやっています。
運転してくれたのは僕の知り合いの高部さんです。
途中、渋滞があって少し帰りが遅くなってしまって、すみませんでした」


奈良坂君はそう挨拶して頭を下げた。



礼奈の家でもそうだったけど、こういうふうに年上相手にも堂々と話す奈良坂君の姿勢、ホントにすごい。


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