金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜

女の人は声がした方を見た。


私もつられてそっちを見た。


「えっ?」


私は思わず、顔を伏せた。


女の人はすぐに逃げるように立ち去った。


女の人を追いかけていたのは、父だった。


父は支払いをしていたのか、財布をしまいながら、カフェから出てきた。


私には気づいていない。


なんとなく、気づかれない方がいいような気がして、私は背を向けた。


なんで、お父さんがこんなところにいるの?


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