金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜
少し重くなった空気を軽くするように、奈良坂君のお母さんは明るく言った。
「まあ、そういうわけ。
でも申し訳ないけど、この人のことは内密にして欲しいの。
栞さんは進さんのお嬢さんだし、高部先生も信頼しているから打ち明けたけど、私は今後もこの人とよりを戻したり結婚したりするつもりはないの。
だから、この人のことは忘れてちょうだい」
私も高部先生も大きく頷いた。
「あなた方に話したことは大輔には言っておくけど、大輔の前でもできれば話題には出さないでやって。
うちではいまだに彼のことはちょっとデリケートな問題なの。
もちろん、大輔の方から話してきたら、それは聞いてやって欲しいけど。
わがままなお願いだと思うけど、聞いてくださるかしら」
奈良坂君のお母さんの言葉を聞き、私も高部先生もすぐに了承した。