金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜

そのとき、車がうちのマンションに着いた。


私は奈良坂君に「ちょっと待ってて」と伝え、ケータイをつないだまま車を降りた。



「どうもありがとうございました」


お礼を言って頭を下げると、高部先生は軽く手をあげすぐに車を出して行ってしまった。



エントランスに入りながらまたケータイを耳にあてた。


「もしもし、奈良坂君?
高部先生、帰られた。
私ももうマンションに入ったよ」


『そっか。
じゃあ、あさって』


「あ、うん、じゃあね」


回線が切れる音を確認して私もケータイを閉じた。


< 366 / 432 >

この作品をシェア

pagetop