金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜
カップを置いた奈良坂君が私を見た。
「さてと、これからどうする?
せっかくだから、どっか行かないか?」
私もカップを戻して考えた。
「うーん、でも、急にそう言われても思いつかないな。
私はこうやってお茶してるだけでも十分楽しいよ」
そう答えると、なぜか奈良坂君はちょっと顔を赤くしてそっぽを向いた。
「そういうこと、ふつーに言うなよ……
んー、まあ、いいや、じゃあ、ちょっとそのへんぶらつこう」
そう言うと、さっさと上着を持って立ち上がった。
伝票を持って背中を向ける奈良坂君を私は慌てて追いかけた。