金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜

私はおばあさんの顔を覗き込んで目を合わせた。


「ここ、どうぞ」



ぎゅうぎゅう詰めの車内では席をゆずるのも大変。


前に立っている人たちを押しのけて立ち上がり、

おばあさんを座らせた。


「すみませんねえ」


何度も頭を下げてくれるおばあさんに、私も会釈を返した。


でもあんまり何度もお礼を言われると、照れくさい。


周りの人の目も気になる。

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