金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜
「俺はいやだね。
明日香が誰かほかの男と並ぶ姿を想像するなんて。
明日香はそういうの想像しても、なんとも思わない?」
私は鏡ではなく、現実の奈良坂君に向き直って、大きく首を振った。
「私も、やだ」
すると、奈良坂君は私の手を引いて歩き出した。
ショップの裏にある非常階段に連れて行かれ、そこでいきなり抱きしめられた。
「奈良坂君?」
びっくりして名前を呼ぶと、奈良坂君は私の肩に頭を乗せた。
「よかった。
栞が『やだ』って言ってくれなかったら、どうしようかと思った」