金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜
そうに思ったんだけど……
そんな考えはすぐに消えた。
奈良坂君は何度も何度も角度を変えて私の唇をついばんだ。
奈良坂君の熱い吐息と、
私の背中と腰を抱き寄せるたくましい腕の感触と、
甘く柔らかい唇に翻弄されて、身体の奥が熱くなった。
……奈良坂君
好き――……
やがてゆっくり唇が離れるのを感じて目を開けると、すぐ目の前で奈良坂君の唇が動くのが見えた。
「今夜の栞、すごく可愛い……」
キスの余韻にぼんやりしている時にそんなことを言われ、ますます身体が熱くなった。
今、部屋に二人きりで。
抱きしめられていて、
キスされて、
今夜はイブで……
しかもここ、ホテルの部屋にはベッドがあるわけで……
もしかして、今夜はこのまま――……