金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜
☆side 栞
さすがに高級ホテルのディナーだけあって、ものすごくおいしかった。
でも、私はこれからのことが気になって、何だかそわそわと落ち着かない気分で食事を終えた。
この部屋の予約に関しては疑問が解けたけど、でも、問題なのはそれよりも……
「栞、向こうに移ろうか」
私がケーキを食べ終えると、奈良坂君は窓際のソファを指差した。
「うん……」
ナプキンを置いて立ち上がり、そちらに向かった。
ソファに座ると、正面の大きな窓から夜景がよく見えた。
ホテルの部屋から都心の夜景を見下ろすなんて、なんだかすごく大人っぽい……