金髪王子〜イケメンハーフは同級生〜
ぬくもりが急に遠ざかって残念に思っていると、奈良坂君は私の左手をそっと握った。
私の手をもてあそぶ奈良坂君の横顔も、非の打ち所がない。
まつげも、唇も、あごのラインも、すべてが完璧で……
「……えっ?」
奈良坂君に見とれているうちに、いつの間にか私の左手の薬指にはリングが光っていた。
小さなピンクの石がついた可愛いデザインリング。
そのきらめきに、我に返った。
「か、可愛い……」
「気に入った?」
奈良坂君に顔を覗き込まれ、照れながらうなずいた。
「うん、ありがとう。
すごく嬉しい。
あっ、私も……」