心泥棒!!


バチンッッッッッッッ


「る・・・・るきさん?!」

いつもは無表情のルキさんがはるさんを
睨みつけた。

「ルキ。」

宏一さんも少し驚いたらしかった。

「はる。言い過ぎ。謝れ。2人に。」

「・・・・・・。ごめん」

別に、と裕斗がつぶやく。

「・・・・心。」

急に名前を呼ばれた。

「俺・・・そういう奴なんだ。」

「それでも良いって言ったのは私ですよ。
最低だよって言われても
ついてきたのは私の意志です。
だから・・・・大丈夫!」


笑ってみた。ほんとは泣き叫びたいぐらい
不安で
辛くて
胸が痛かった。

でもここで弱音を吐いてしまったら
きっと
裕斗が傷つく。



涙は流れなかった。
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