6年目の愛してる
「桃ねーちゃん!コテとか貸して!」
「翔ちゃん。おかえり~!コテ?いいよ~」
桃ねーちゃんは四歳上の一番優しいねーちゃん。
今は美容専門学校に通っていて美容師を目指してるんだ。
例のごとく、俺の髪で練習される・・。
でも昔から俺の面倒を見てくれる桃ねーちゃんには逆らおうという気にすらないから、されるがままな俺。
ぶっちゃけ、姉が三人もいると弟の俺と父親の男チームの立場は弱小だ。
「それにしても珍しいね?翔ちゃんからおねーちゃんのとこに来るなんて」
「桃ねーちゃん・・実はさ」
「うん?」
優しく聞いてくれる桃ねーちゃんに事の一部を話してしまった。
「そうなんだ!おねーちゃんも少し協力してあげるよ。ショートヘアーのかわいいアレンジ教えてあげる」
桃ねーちゃん、やっぱり優しいな。
この夜は桃ねーちゃんとアレンジの練習をたくさんした。