6年目の愛してる
だから、言葉にしなきゃな。
「紗絵・・・そんなこと言うなよ。俺は、紗絵以外の女を好きにならないし、なれない。紗絵以外の女に触れたいとも思わないから。」
紗絵に伝わるように。
「紗絵、今までごめん。紗絵がそんなにまで辛い思いをしてたことに気づいてやれなかった。」
俺の気持ちを素直に伝えた。
そして、全ての誤解を解いた俺に飛んできた言葉。
「コウくん…。」
「ん?」
「じゃあ、私はコウくんの傍にいてもいいの?」
紗絵のその言葉にいろんなモノがこみ上げた。
紗絵にそんなことを言わせてしまった自分への怒りが、
そんな健気な紗絵への愛しさが。
「当たり前・・。」
そうじゃないだろ、俺。
俺が傍にいてほしいんだ。
俺が紗絵に傍にいてほしい。