キノピオな人生

「そう言えばニチオ、昨日の娘はやっぱり朝までか？」

そう切り出してきたのは、専門学校時代からの親友・宇美野有己だ。

「そういうユウキは、どうだったんだ？」

横から話に突っ込んできたのは、藤田透留。同期で入社して以来の腐れ縁のようなオトコだ。ただそれでいて、やはり親友に違いはない。

「オレは彼女がいるから、放って自分だけ先に帰ったよ。」

有己が答えると、透留がすぐさま言葉を続ける。

「いつも思うんだけどさぁ〜、ユウキは男から見てもスッゲェ〜カッコイイから、女の子たちがすぐに寄って来てうらやましいんだけどよ〜、いっつもそうやってもったいないことするんだよなぁ〜。それだったら、一緒にいるうちにオレに振ってくれよ〜。」

「分かったよ。だから、そんなに悲しそうに怒るなよ。なぁ〜。」