紅アリスと薔薇乙女


【アリスside】

「…皆元気にやってるかなぁ~…と言っても、まだ数時間も経ってないか?」

ひとりでさみしく笑う。

「ひとり…かぁ…一人って何なんだろ?」

そういえば引っかかってることがひとつある。

紅…って王子様じゃね?

だって紅なんていう名前の王子ここらへんいないし。

たぶんあいつらのことだからあたしを追ってくる…

あたしが向かってる先にあるのは。。。

世界の果ての村。

そして、紅の故郷…

って…うぬぼれてるな…

「でもね…」

でも、だけど、

「すべての可能性をつぶさなくちゃいけないんだよ…!それが…あたしのやりかた…!」

あたしは駆け抜ける。

大切な人を守るために。

あそこは治安が悪く、水不足が多発している。

「いそがなくちゃ…!」

…!見えてきた…

…?

私はスピードを緩ませないまま村に突入した。

…だけど…そこには…死体がいっぱい…

そして、血を流す人がたくさん…

「あ、…ああああ…、あ、あ…」

見たことがある光景…

血を流している人。

死んでいる人。

そして…醜い争いをしている人たち。

「むっ…?貴様だれだっ!?」

拳銃を付きつけられる。
< 50 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop