紅アリスと薔薇乙女
【アリスside】
「…皆元気にやってるかなぁ~…と言っても、まだ数時間も経ってないか?」
ひとりでさみしく笑う。
「ひとり…かぁ…一人って何なんだろ?」
そういえば引っかかってることがひとつある。
紅…って王子様じゃね?
だって紅なんていう名前の王子ここらへんいないし。
たぶんあいつらのことだからあたしを追ってくる…
あたしが向かってる先にあるのは。。。
世界の果ての村。
そして、紅の故郷…
って…うぬぼれてるな…
「でもね…」
でも、だけど、
「すべての可能性をつぶさなくちゃいけないんだよ…!それが…あたしのやりかた…!」
あたしは駆け抜ける。
大切な人を守るために。
あそこは治安が悪く、水不足が多発している。
「いそがなくちゃ…!」
…!見えてきた…
…?
私はスピードを緩ませないまま村に突入した。
…だけど…そこには…死体がいっぱい…
そして、血を流す人がたくさん…
「あ、…ああああ…、あ、あ…」
見たことがある光景…
血を流している人。
死んでいる人。
そして…醜い争いをしている人たち。
「むっ…?貴様だれだっ!?」
拳銃を付きつけられる。