紅アリスと薔薇乙女


まるで地獄絵図と化したこの場所。

そろそろあの名前を出して脅すしかないかな。

「ねぇねぇ、君達?蒼い疾風って…知ってる?」

「あたりまえだっっ!あのお方は有名なんだぞ!」

あのお方って…

「その人の名前は?」

「偉大なるアリス様だ!!」

そんな有名だったんだ。

「そのアリス様ってさ、今どこにいるか知ってる?特徴は?」

「場所!?知るかそんなもの!特徴は蒼いワンピースに青色の目が特徴で、とても美少女だ!」

「じゃ、場所を教えてあげよっか?」

あたしはクスッと笑う。

「なっ、貴様が知るはずなどない!」

「居場所はね…アリスは…いないんだよ。」

「は…?」

「アリスとは戦場での名前。」

あたしの…

「本当の名前は…蓮架(レンカ)。そしてそのこの場所は…あんたの目の前だよ。」

「まっまさか…貴方様が…?」

「そ。そのまさかだよ。」

私はほほ笑む。
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