紅アリスと薔薇乙女

ずてーん。

紅き疾風は

その場で転んだ。

それを見て

私は「どんくさいな」

と言った。

「・・・俺は紅(くれない)。

お前は?」

「・・・アリス。」

紅と名乗った男は

興味なさそうに

『ふぅん・・・』と言った。

自分で聞いたのに

ふぅんはないだろ。

と思いつつも

そこはあえて気にしないでおこう。

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