君の隣で


「…怖いじゃん。あの人。」

少し小さくなりながら話す悠太が可愛かった。

怖いならやめとけっつーの。

「っぷ…分かったよ。」

「ありがと!」

そして、そいつの傍による。

「なあ。」

「…」

悠太が声をかけると、そいつは静かに顔をあげる。

第一印象

ガラ悪っ。

でも…綺麗な顔立ちしてんなあ…

しかし悠太は、ビビッてしまったのか、すっかり固まってしまっていた。

…しかたねえな…

「お前さ名前、」

「何だよ。うぜえな。」

「…」

何だこいつ?

喧嘩うってんのか。

「…お前何様だよ?」

「は?お前が何かいってるから何だよって聞いただけだろ?」

「んだと?」

「えっと…その…」

悠太が何かいってるが、怯えた子犬みたいにふるえていた。

「お前さあ、何だよ。それが初対面の人に対する礼儀かよ」

「は?お前に礼儀なんて必用あんの?」

相手は中々切れない。

…喧嘩なれしてんなあ…。

俺も、普段はこんなになる事はないけど…こいつ、何か気にくわねえ。

「上等だよ、やってやろうか?」

「こっちこそな。」

悠太はどうして良いかわからずこっちを涙目で見ていた。

「ストッープ。…お兄さん達、怖いよ?」

「…誰?」

「冬夜千晶。…君たちさあ、周りの皆、引いてたよ?」

教室を見渡すと、皆、こちらを見ていた。

しかし、千晶が止めに入ったと知ると、また騒ぎだした。

「何があったかはしらないけど、落ち着いてよ。」

「…」

「潤…。」

悠太が小さな声で言う。












「…潤?水瀬?」

















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